今回は、ニシンの経済的価値の側面を少し考えてみたいと思います。

 生ニシン二百貫(750kg)からニシンの素乾品四十貫(150kg)が得られ、それが一石である、つまり、「一石=生ニシン750kg=ニシンの素乾品150kg」ということになります。生ニシンから素乾品が得られる歩留まりは、20%だったわけです。では、ニシン漁の儲けはどれくらいだったのでしょう。

 百石の漁獲がニシン漁のだいたいの損益分岐点であったと言われておりますので、その売り上げは、今の価格にして約300万円前後になります。これからざっと計算すると、一年間で1億円とすこしの儲けが出たことになります。



 BACK  NEXT  INDEX  TOP